出張多めサラリーマンの日常

出張にまつわるトラブルや愉快な出来事などを備忘録代わりに綴るブログ

JAL,ANAどっちだ?機内で貧血になりCAが神対応だった話

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あなたはJAL派ですか?ANA派ですか?

 

自分はずっとANA派でした。初めて乗った飛行機もANA、初めての海外旅行もANA、普段仕事で使うのもANAでした。

 

ところが先月、時間の関係上どうしてもANAよりJALの方が出張予定を組みやすく、久しぶりにJAL便を予約したんです。

 

そしたらフライト中、なんと貧血で倒れる事態に!

 

あれは貧血持ちにしか分からない感覚だと思いますが、冷や汗がどっと出て目の前が真っ暗になり、『これはやばい』と、たまらず手を挙げて一番近くにいたキャビンアテンダント(以下、CA)に合図をしたところ、すぐに4~5人集まってきて完璧な対応をしてくれました。

 

もうね、感動。これからはJAL派になってしまいそうです。

 

恥ずかしくなるほどの神対応

いきなりですが、貧血で倒れた話は置いておき、少し脱線します。

「お客様の中にお医者様はいらっしゃいますか?」の問いに対して、手を上げる医師はほとんどいないらしいですね。それもそのはず、その問いに応じて患者を手当てした場合、治療環境が十分でないにもかかわらず、医師に賠償責任があるとのこと。

 

この問題については「10秒で読む日経」で詳しく解説されていました。

archives.mag2.com

日本では、ドクターコールに応じた場合、患者の意識のないときも、輸送機関との間で契約が成立する。輸送機関が、乗客という第三者のために診療契約を結び、ドクターも輸送機関と準委任契約を結んだ状態になる。

 

この契約は善良な管理者の注意義務を医師は負うことになる。民法644条。医師は道端の急病人を助けるような「事務管理」ではなく、より重い注意義務を負うことになり、軽過失でも賠償責任を負うことになる。

 

医療機器や薬剤などが不十分な状況で、患者は重篤な状態で、病歴や症状などの問診が十分にできないという状況で最善を尽くしても賠償責任を負うという一方的な義務が課せられる。これがドクターコールの法的現状。

 

これだけ重い片務契約をするのは合理的ではない。常識人なら、今後のことや自分の家族を思いやるなら、ドクターコールに応じないのが正しい選択。

 

この制度を改善しようというJALの試みが、最近ニュースになっていました。医療トラブルがあった場合に、医師ではなくJALが賠償責任を負うとのことです。これを機に、法律を整備すべきと思いますけどね。

 

 

…で、置いておいた話を戻します。

 

自分がJALに鞍替えしそうになったのは、貧血への素晴らしい対応があったからですが、貧血ごときでは医者を呼ぶまでもなく、CAだけで解決してしまうということです。それもチームワーク良く迅速に。

 

自分が手を挙げて近くのCAに合図するとすぐに駆けつけ、

 

「お客様、どうなさいましたか?」

「すいません、貧血になってしまって…」

「(隣の席が空いているのを見て)そちらに横になってください。」

 

とりあえず言われた通り、隣の席に頭を付けるように横たわる。

 

このとき、自分は3人掛けシートの一番左側に座っており、真ん中が空いていて、一番右側にはサラリーマン風男性がいるという状況。すぐにCAが何人か集まってきて、右側に座っていたサラリーマン風男性を他の空いている席へ移動させた。

 

「靴を履いたままでけっこうですので、横になってください。」

と言われ、3人掛けシートに完全に寝そべると、肘掛けに足を乗せられる。(貧血時は足を高くしなければならない)そして、CAに靴を脱がされる。CAがズボンのベルトを緩める。

 

「お客様、大丈夫ですか?体調が悪かったのでしょうか。」

「実は最近喘息になりまして…あとは寝不足かもしれません。」

「そうでしたか、喘息と疲れから貧血になったのかもしれませんね。」

「酸素を用意しましょうか。機長に確認を取って参りますね。」

「え、あ、はい。」

 

しかし、心の中では『あ、いや、そんなにしてくれなくても大丈夫です。』とつぶやいていました。だってね、もうね、

 

羞恥心 > 気持ち悪さ

 

なんですわ。

乗客全員の視線を感じました。あれは相当きつい。恥ずかしすぎる。

 

「お客様、どうぞ。」

 

スプレー缶に入ってる酸素を想像していました。

↓↓↓ こんなやつ ↓↓↓

UNICOM(ユニコム) ポケットオキシ 圧縮型酸素ボンベ 10L

UNICOM(ユニコム) ポケットオキシ 圧縮型酸素ボンベ 10L

 

 

ところが、持ってこられたのは業務用酸素ボンベみたいな本格的なやつ!

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自分は気胸(肺の病気)持ちで、スキューバダイビングのできない体のため、こんなボンベで酸素を吸うのは最初で最後かもしれません。

 

ただ、恥ずかしいながらもこれで落ち着き、着陸前には普通に座れる状態に回復していました。

 

JAL派?ANA派?

今までどうしてANAを選んでいたかと聞かれれば、「ANAの方がCAがかわいいよ。」という先輩の一言を間に受けていたからです。

 

なんと不純な動機でしょうか。(でも、なんとなく合っている気がしないでもない。)

 

ただ、今回の一件でCAは見た目どうこうより、仕事ができるかどうかだと改めて思い知らされました。テキパキと素晴らしいチームワークでした。

 

着陸して飛行機を降りる際に、

「これからお仕事ですか?あまりご無理をなさらないでくださいね。」

と昭和の女房のような優しい言葉を掛けられて、少し照れました。

 

貧血になるのは女性だけ?対策は?

世間一般では貧血というと女性がなるイメージですよね。事実、”貧血”で検索すれば、大概は女性向けの記事が並んでいます。女性は生理や出産など、出血するイベントが多いので当然と言えば当然ですが。

 

しかし、男の中にも貧血野郎はいます。その中の一人が自分ですが、昔から校長の話が苦手でした。

 

入学式、卒業式、始業式、朝の朝礼など、「校長先生のお話」の時間が嫌で嫌でたまりませんでした。5分以上突っ立っていると、頭から血の気が引いて来て、その場にへたり込み、冷や汗がだらだら出る。貧血が遺伝するとも思えませんが、うちの家系は貧血で倒れる人が多いです。

 

自分なりの対策としては2点。

  1. 良く寝る
  2. 朝ごはんを食べる

この2つができていなかったときに、貧血を起こした記憶があります。特に鉄分を取らないとダメですね。ポパイの如く、ホウレンソウを食べましょう。あと、コーヒー、紅茶は鉄分吸収を阻害するらしいので飲み過ぎに注意です。

 

まとめ

校長の話以外にも、通勤電車で貧血になり、駅員室で2時間寝ていたことがあります。当然2時間遅刻で出社したわけですが、顔面蒼白で現れた自分を見て、いつもは厳しい上司も「いいから帰って休め。」と言っていました。

 

電車内で貧血になっている人を見たら、優しくしてあげてください。